342. 猫のつめとぎ
近所の大工さん宅の前を通ると、なにやら「ガリガリ」と、怪しげな音が聞こえてきました。
ふと見ると、ノラ猫が積み重ねられた木材の上で、一心不乱に爪をといでいるではありませんか。
 
それを見たワタクシは、
「うっわ〜、木材がムッチャ傷だらけになっとる〜。猫の習性とはいえ、商品に傷つけられたら、たまらんやんな〜。」
と大工のおじさんに同情しつつ、その場を去りました。
 
そして、数日後。
またもや大工さん宅の前を通ると、今度は「カシュカシュ」と、乾いた音が聞こえてきたではありませんか。
「?」と思い、見てみると…
「大工さんの防衛策」・ブルーシートのうえで、必死に爪をとぐノラ猫の姿がございました…。
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