107. 次の言葉まで、15秒
昼に友達が遊びにくるコトになっていたので、朝から大忙しの お茶のこ。
なんとか約束の時間の30分前に、全ての用事を済ませると、化粧水でパッティングしつつ、頭の中でスケジュールの組み立て。
「10分でお化粧して、ケーキ屋へダッシュして、んでから、お湯を沸かして…。よっしゃ、バッチリ間に合うやん!!」
 
と、その時です。
「ピンポ〜ン♪」 と、玄関のチャイムが鳴ったのです。
「この、時間をムダに出来ない時に限って、来るヤツは誰やネン…!?」
 
宗教か、勧誘か、悪徳商法か…!?
お茶のこは、しぶしぶ玄関に出ました。すると…。
 

ひええ〜っ、
友達が、30分も早くに到着したナリよ〜!?
 
全くもって用意の出来ていない お茶のこは、涙ながらに訴えました。
「ううう〜っ、今から化粧をするトコだったから、超スッピン状態ナリよ〜。しかも今、このヘアバンドを外すと、前髪が総立ちしてしまうのじゃ〜。このままで許してくり〜」
 
すると、友達はこう言い放ちました。
「ヘアバンドしたままでいいで〜。こっちは、全然気にせぇへんし〜。それに、
 
化粧してもしなくても、お茶のこの顔、全然変わってへんし、大丈夫やて〜!!」
 
「ガボーン!! ワタクシって、化粧してもしなくても、一緒なのね〜んっ」
軽い衝撃を受けたお茶のこ。
すると、友達が
「もちろん、いい意味やで! いや、ホント!!」
と、すかさずフォロー。
 
この間、わずか15秒…。
彼女の優しさを、感じたね…。
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