66. 遠くに行きたい…の!? (その1)
ある日のこと。家の周りを掃除していると、向こうから、何かがテクテク歩いて来ました。
 
「ウソ!? カマキリが、道路をフツーに歩いとる…」
 
確かに、お茶のこの家の近くにはお城があって、都会のわりに緑が多いかもしれません。
が、しかし。コンクリートの道路を、カマキリがごくごくフツーに歩いていく光景なんざ、初めてでございます。
 
「カマキリなのに、なんて『ゴーイング・マイ・ウェイ』な奴なんや… (ちょっと羨ましかったりして…)
お茶のこは、ひたむきなカマキリの背中を眺めつつ、家の中へと戻りました。
 
で、数時間後。
「さて。スーパーへ行って、食料の買い出しをしなくっちゃ」
お茶のこは、さっそうと外へ飛び出すと、玄関横に置いてあるチャリンコに またがりました。
 
すると…
ガガ〜ン!!
サドルの裏に、さっきのカマキリが張り付いとる〜!
 
カマキリよ、教えておくれ。
一体キミは、どこまで遠くに行きたいのだね…!?
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